Retrospect および VMware Consolidated Backup による仮想マシンの保護

Retrospect と VMware Consolidated Backup(VCB)の統合により、VCBプロキシ サーバで実行されている Retrospect では、仮想マシン(VM)を一時停止またはシャットダウンすることなく、仮想マシンのファイルレベルおよびイメージレベルのバックアップおよび仮想マシンの複製が可能です。 これは、VCB プロキシ サーバで必要なプレスクリプトおよびポストスクリプトを呼び出す、Retrospect の外部スクリプト機能により行われます。

注記 : 外部スクリプトは、Windows Scripting Host がサポートする、1つ以上のスクリプト言語に関する基礎知識を最小限でも持ち合わせている、上級ユーザーを対象にしています。 詳細については、Retrospect ユーザー ガイドの第10章「ツール」の「外部スクリプト」セクションを参照してください。

必要条件

構成の実行前に、いくつかの前提条件を満たす必要があります。

  • VMwareのWeb サイト www.vmware.com から入手できる「Virtual Machine Backup Guide」の説明に従って、VCB プロキシ サーバをセットアップ、環境構成、および実行します。
  • VMware ツールを保護する各ゲスト OS にインストールする必要があります。
  • Retrospect Single Server (Disk-to-Disk) 以上を VCB プロキシ サーバに直接インストールしている必要があります。 VM 上で Retrospect クライアントのゲスト サーバ OS を直接バックアップするか、または同 OS へファイルを復元するには、Retrospect Multi Server ライセンスが必要です。
  • VCBプロキシ サーバには、バックアップまたは復元する最大のイメージが入るディスク容量が必要です。
  • VM 保護のためのこの方法では ESX 3 をサポートしていますが、ESX 4 と ESXi 5 はサポートしていません。

バックアップ用の VCB の構成

VM のバックアップ用に Retrospect を構成する前に、VCBプロキシサーバにあるVCB config.js settingsファイル(例:C:\YOUR_VCB_FRAMEWORK\config\config.js)を変更する必要があります。 変数を次のとおりに変更します。

BACKUPROOT=<マウントするパス>; (例: BACKUPROOT=”C:\\vcb_mnts”;)
HOST=<esxserverのホスト名>; (例: HOST=”esxserver.vmware.com”;)
USERNAME=<ユーザ名>; (例: USERNAME=”vcbUser”;)
PASSWORD=<パスワード>; (例: PASSWORD=”vcbpasswd”;)
VM_LOOKUP_METHOD=”name”; (例: VM_LOOKUP_METHOD=”name”;)
PREEXISTING_MOUNTPOINT=”delete”; (例: PREEXISTING_MOUNTPOINT=”delete”;)
PREEXISTING_VCB_SNAPSHOT=”delete”; (例: PREEXISTING_VCB_SNAPSHOT=”delete”;)

Retrospect の構成とバックアップ

VM のバックアップ実行の準備として必要な作業の大半は、Retrospect Event Handler スクリプトおよび Retrospect アプリケーションで実行されます。

retro.ini ファイルの編集

Retrospect と VCB が通信するには、Retrospectアプリケーションディレクトリにある retro.ini ファイルを編集する必要があります。 テキストエディタでファイルを開き、次の行を [OEM] セクションに追加します。

CheckVCBScripts=1
  • retro.ini ファイルを保存し終了します。

Retrospect アプリケーションのデフォルトインストール場所は、以下の通りです。

C:\Program Files\Retrospect\Retrospect 8.0

Retrospect Event Handler の設定

Retrospect Event Handler は、Retrospect が他のプログラムに情報を伝達するための外部スクリプトです。 VCB は特別な Retrospect Event Handler ー VCB_RetroEventHandler.bat と併用します。
スクリプトの例は、アプリケーション ディレクトリの外部スクリプトフォルダにあります。

デフォルトでは、次の場所にインストールされます。

C:\Program Files\Retrospect\Retrospect 8.0\External Scripts\Sample VCB

注記 : ファイルに変更を加える前に、VCB_RetroEventHandler.bat のコピーを作成するようお勧めします。

VCB_RetroEventHandler.bat ファイルの構成方法は簡単です。VCB_FRAMEWORK_PATH 変数を次のように設定するだけです。

set VCB_FRAMEWORK_PATH=c:\vcb_framework

VCB_RetroEventHandler のアクティブ化

VCB_RetroHandler.bat スクリプトをアクティブ化するには、これを Retrospect 構成ファイルと同じフォルダにコピーします。

Windows XP と Server 2003 の場合:

c:\Documents and Settings\All Users\Application Data\Retrospect\;

Windows Vista と Windows 7 の場合:

c:\Users\All Users\Retrospect\

Windows 8、Server 2008 および Server 2012の場合:

c:\Application Data\Retrospect\

仮想マシン バックアップ スクリプトの作成

各仮想マシンおよび各タイプのバックアップ(ファイルまたはイメージ)に対して、次のプロセスを繰り返します。

仮想マシン バックアップ スクリプトの作成:

  1. 変数 BACKUPROOT in VCB config.js 指定のVCB マウントポイント ディレクトリに、一時
    フォルダを作成します(を参照)。
  2. VM で mytestvm.foo.com と呼ばれる、イメージレベルのバックアップを実行するには、
    フォルダを以下の名前に指定します。

    C:\vcb_mnts\mytestvm.foo.com-fullVM

    ファイルレベルのバックアップを実行するには、フォルダを以下の名前に指定します。

    C:\vcb_mnts\mytestvm.foo.com
  3. マウントポイントを Retrospect のサブボリュームとして定義します。
  4. VCB_ を接頭辞とするバックアップ スクリプトを定義し(例:VCB_mytestvm_backup)、上記のように定義されたサブボリュームをソースとして指定します。
  5. 上記の手順をすべて完了すると、Retrospect で VM をバックアップする準備が完了します。

注記 : ファイルレベルのバックアップでは、VCB が VM ドライブやフォルダ、そしてファイル階層をマウントする際に、2つのディレクトリ内に同一のビューが作成されます。1つは “letters”、もう1つは “digits” と呼ばれます。 Retrospect はディレクトリ “letters”のみから、その内容をバックアップします。

仮想マシンへのデータの復元

ファイルベースおよびイメージベースのバックアップには、それぞれに対応した復元方法があります。 ファイルレベル バックアップからのデータは、通常 VM で実行する Retrospect クライアント ソフトウェアから復元されます。一方イメージベースのバックアップでは、最初に VCB プロクシサーバ上のディレクトリに復元され、その後 VMware Converter を使用して ESX または vCenter Server に移動されます。

ファイルレベルのバックアップからの復元

ファイルレベルのバックアップの場合、

Retrospect クライアント ソフトウェアを実行している、物理または仮想コンピュータのいずれにも、個別ファイルを復元することができます。 Retrospect では、VCBマウントポイント ディレクトリからファイルとフォルダをバックアップするため、このディレクトリで追加レベルのフォルダ階層に仮想ボリュームが埋もれることから、この方法ではマシン全体の復元はできません。

VM にインストールされた Retrospect クライアント ソフトウェアを使用して、フォルダレベルおよびファイルレベルで復元する場合については、Retrospect ユーザーガイドの第4章を参照してください。

イメージレベルのバックアップからの復元

イメージレベルでの VM のバックアップでは、小規模で細かなバックアップは実行できませんが、VM 全体の完全復元を高速に提供します。 イメージ レベルのバックアップから復元する場合、2段階のプロセスがあります。 まず Retrospect で VCB プロクシサーバ上で VM イメージ(通常複数の .vmdk ファイルから構成されます)を新規フォルダに復元します。 この手順が完了したら、VMware の仮想マシンバックアップガイドにある方法のいずれかを実行し、ESX または vCenter Server
ストレージにイメージを復元するプロセスを行ないます。